人手不足克服へ 「建機クラウド」 現場を遠隔管理

人手不足克服へ 「建機クラウド」 現場を遠隔管理

建設機械大手のコマツや日立建機が建機のIT(情報技術)化を一段と進める。

ショベルカーなどの稼働データをクラウドで一元管理し、現場責任者らと情報を共有。

建機の半自動制御やスマートフォン(スマホ)を使った現場管理などを可能にする。

2020年の東京五輪を控え建設現場の人手不足が深刻になっており、工事の効率化や作業品質の向上につなげる。

コマツは01年以降、遠隔管理システム「コムトラックス」の建機への標準装備を始めた。

00年度に約1兆1千億円だった売上高を17年度に2兆5千億円に引き上げるけん引役となった。

今回、クラウドを活用し建機のIT化を一歩進め、建設会社など外部の企業向けにサービスを提供する。

建機クラウドサービスの中核会社としてNTTドコモなどと共同で設立した「ランドログ」(東京・港)がこのほどサービスを本格化。

コムトラックスで集めた自社建機のデータに加え、他社の建機の稼働情報や地形の測定データ、工事の設計図など様々な情報を一元管理する。

建設会社は各種のデータを加工・解析することで、スマホで作業状況を把握したり、人員や資材の配置を最適化したりできる。

主に河川工事やビルの基礎工事、鉱山開発など土木分野での活用を見込む。
ドローンなど最新技術も活用する。

このほど世界最大手の中国DJIから1千台のドローンを調達。空中から撮影した画像をもとに工事現場の3次元データを数十分で作製する。

クラウド上でこの地形データと設計図などを組み合わせれば、建機の半自動制御など省人化が可能になる。

コマツはクラウド上の情報を外部企業に開放する。

例えば建設コンサルティング会社が新しいソフトやサービスを開発するなど、外部のアイデアも活用。

建機の販売収入に加え、サービス事業を収益の柱に育てたい考えだ。

米国などの先進国を念頭に、年内にも海外展開を目指す。

国内2位の日立建機も4月、作業員の情報や建機の稼働状況をクラウドでつなぐ新サービスを始めた。

スマホの位置情報などから作業員と機械の動きを把握し、作業の効率化や事故防止などに役立てる。

KDDIと大林組、NECが高速通信回線を使った建機の遠隔操縦の実証試験を始めるなど、建機メーカー以外も商機を探る。

国内の建設産業を巡っては、作業員の高齢化に加え東京五輪へ向けた建設ラッシュで人手不足が深刻だ。

コマツの大橋徹二社長は「課題を克服するには作業を効率化するしかない」と話す。

建設現場の省人化ニーズは海外でも強い。

クラウドを軸に国内で課題解決のノウハウを蓄積すれば、海外市場でも新たな強みとなる可能性がある。




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